中村倫也を語りたい

中村倫也ファンによる中村倫也ファンのためのファンブログ。倫也さんのことを中心に書いてく予定。予定は未定。

ドラマ「美食探偵 明智五郎」第6話感想文【境界線を生み出した火】

こんにちは!
「美食探偵 明智五郎」第6話が昨日放送。もうほんとすごいお話でした。そして最後の中村倫也さんと小芝風花さんの特別な演出下での2人のお芝居は、本当に素晴らしくて、ボロボロ泣きました。
しかし第7話以降の放送は3週間見送り。だからこそ最後の特別な演出をしてまでも、第6話は中断前に放送したかったんだろうなと。ここまで毎週放送が出来た奇跡に感謝です。

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まずは概要とあらすじから。

【概要】
ドラマ「美食探偵 明智五郎」

脚本:田辺茂範

出演:
中村倫也明智五郎
小芝風花/小林苺
小池栄子マグダラのマリア
北村有起哉/上遠野透
佐藤寛太/高橋達臣
富田望生/桃子
武田真治/伊藤・シェフ
志田未来/茜・林檎


原作:東村アキコ「美食探偵 明智五郎」
集英社ココハナ」連載

主題歌:「Time」宇多田ヒカル
youtu.be
※フルバージョンの配信がスタートしております。
各々のアプリ等でDL出来ますのでご確認を。


【あらすじ】
前回の事件後、明智(中村倫也)に「君のことは、僕が守る」と言われた苺(小芝風花)は明智への恋心を自覚する。そこに明智の母(財前直見)が明智へのお見合い話をもってくる。嫌がる明智だったが、料理に釣られて参加することに。共に参加する予定だった明智の弟・六郎(草川拓弥)がお見合い会場に現れなかったため、苺が変装して代わりに出席するが、お見合い相手(北原里英)が毒殺されてしまい一一?


公式さんのより詳しいあらすじはこちら。
最終話ストーリー│美食探偵 明智五郎|日本テレビ


※本日はネタバレありありの記事です。


本日の私的注目ポイントはこの2つ。

  1. 「境界線」を生み出した火
  2. ソーシャルディスタンスが示したもの

※予め断っておきますが少し長い記事になってるので
見出し見て気になった方だけでも
ピックアップして読んでくだされば…




1.「境界線」を生み出した火

明智×マリアと苺の間を遮った”火”。

この火が象徴的な存在だなと思いました。


今回もオリジナルエピソードのお話ですが、原作にも少し似た展開のお話がありまして、そこで使われたのは水でした。


似てるけどお話としては全然違うので、ネタバレではないよね?あと水というか海ですが、対比のためにここでは水と書きます。

でもきっと水では、ここまでの感情表現はなし得なかった。


水は火と比較すると入りやすい性質があります。深さだったり流れの速さだったりが、視覚情報だけでは把握しきれず、入る前の恐怖が薄まるからでしょう。

なので、例え泳ぎが得意でなくても、海に飛び込んでしまう展開はよくある話です。


そこから助かるかどうかは別問題ですが。笑


でも対して火は、入ろうとするものを拒絶する面が強い。当然ながら入る手前から熱く、恐怖をより感じやすいからです。


ここで火を同じように象徴的に使っていた作品が、私の頭に思い浮かんでしまったので、例として先に1つ紹介させてください。


「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」

ハリポタオタクなんで…ごめんなさい。笑

ハリーポッターシリーズのスピンオフ2作目です。細かいあらすじや説明は省いて、該当のシーンだけ書きますね。


映画見てない人はごめんなさい。見てなくてもわかるように書いてるつもりです。


このツイの動画で冒頭の火を作るシーンだけ見れます。


物語の終盤、強力な闇の魔法使いグリンデルバルドは自分に厚い信仰心を持つものしか通り抜けられない魔法の火を自分の周囲に巡らし、自分の側(がわ)に来る様に人々に求めます。

信仰が薄い者、倒そうと立ち向かう者はその火を絶対に超えることが出来ない。でも厚く信仰する者は火を抜けられるんです。

火に立ち向かう勇気と同時に、グリンデルバルドへの強い信仰が必要。

そして、火のこちら側と向こう側には善と悪、もしくは敵と味方、相反するものが存在することになる。

そんなことがファンタビでも、火を使って描かれていました。


グリンデルバルドはジョニーデップが演じてるし、あのダンブルドアジュード・ロウが演じてるので見てない方は是非…と言いたいところですが、この映画はハリポタオタクに作られたとしか思えないハリポタシリーズ伏線回収だらけ作品なので笑安易に薦められないのが惜しいです…


さて、美食探偵の話に戻ります。

こんな感じで火を使うと、こちら側とあちら側の決して超えられない「境界線」が、より象徴的に見えるような気がしました。

火の中に入るためには、強い意志が必要になります。

マリアには死をも厭わずに明智を愛する強い強い意志がありました。だから火を超えることが出来た。


そして結果的に、明智×マリアと、苺の間に絶対に超えられない「境界線」を作り出した。


明智とマリア側には、二人だけの歪な愛の空間が存在し、濃厚なキスをしている。苺の側ではそれを見つめることしかできない。絶対に苺はその中には立ち入れない。物理的にも心理的にもです。


火の外から明智とマリアを見つめる苺。本当に切ない、苦しいシーンでしたね。



2.ソーシャルディスタンスが示したもの

最後の明智と苺の掛け合いのシーン。新型コロナウイルスの影響で6話でここだけ撮影が出来ておらず、通常と異なる形で撮影がされました。



苺は明智を助けにいけなかったことで、自分の明智への感情に迷いが生まれ、さらに先程述べたように、明智×マリアとの絶対に超えられない壁まで目の前で見せつけられ、苦しくなっている。

あの距離をとった二人と、黒い背景のみの画は、苺の心を象徴している様に見えました。

そしてあの距離感とあの空間での小芝風花ちゃんの泣きの演技。もうすごい、としか言い様がありません。


一方で明智はボロボロと泣く苺に対して、そばに行きかける様な素振りを少ししますが、結局は椅子に座ったまま。

そもそもソーシャルディスタンスを保たなければいけないという、現実世界での制約もあるので近づけません。この制約すら世界観を表現するための、一つの材料として使われた気さえしました。


このシーンが通常通り撮影出来ていたとして、触れられる距離にいたとしても、明智は苺には触れなかった様な気もします。

でもこうやって距離が可視化されたことで、明智の苺の感情への無理解さが、強調されていた様に感じました。



最後に注意書きのテロップが流れましたが、そんなテロップなんて必要がないほど、二人の演技はこの世界観を表現するものでした。


陳腐な表現かもしれませんが、第6話は美食探偵における”神回”です。

第5話感想文はこちら。
seeen-tomoya.hatenablog.com



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~~あとがき的なやつ~~

前回も書きました通り、明智×苺の超過激派のワタクシには、とってもとっても辛い回でした。ボロボロ、ボロボロ泣きました。
そして、第2話のブログでも少しハリポタに触れましたが、主人公サイドが感じる悪側への深い共感、悪側との類似点みたいな要素を見つけてしまうと、ハリポタ大好き人間のワタクシは安易にそっちと繋げてしまいます。笑興味ない方にとってはわかりづらい文章になってしまい、誠に申し訳ございませんでした。

seeen-tomoya.hatenablog.com

そして他にももっと語りたいことが、この第6話にはたくさんありました。
長くなりすぎるので書きませんでしたが…
Twitterのフォロワーの皆さん、私とオンライン飲みしてください!語り合う方が欲しいです!
そして最後になりますが、撮影が安全に再開出来る日が、1日でも早く来ることを切に願います。


見逃した方はこちらから。
視聴期限にはお気をつけください。

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