中村倫也を語りたい

中村倫也ファンによる中村倫也ファンのためのファンブログ。倫也さんのことを中心に書いてく予定。予定は未定。

映画「ハケンアニメ!」感想文 ※ネタバレ有!

こんにちは!
映画「ハケンアニメ!」公開おめでとうございます!!!私も早速公開日に映画館で観て参りました。(公開してすぐ上げるつもりが2週間経ってしまった…笑)
本日はネタバレ有り!ワタクシ自身の色んな解釈有り!の感想文を書いていきます。映画見られた方はぜひこのまま読み進めていただければ嬉しいです。


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映画の概要などは、先日あげたこちらのネタバレ無しの感想文にあげておりますので本日は割愛させていただきます。
映画未見の方はこちらの記事から読んでいただき、ぜひ映画館へ!!!
seeen-tomoya.hatenablog.com


ということで早速本題に入っていきます。
テーマは次の4つ。

  1. リア充と非リアって何?
  2. 劇中アニメの物語が気になる
  3. 「全然可哀想じゃない!!」
  4. 私の好きな“中村倫也



1.リア充と非リアって何?

※この章は自分語りが多いので読み飛ばしていただいてほんと全然構いません!笑

原作の時に私が最も感情移入をして読んだ物語が、3章のアニメーター・並澤と公務員・宗森の二人の物語でした。私は映画化が発表されてから小説を初めて読んだのですが、この二人の話は覇権アニメ争いには直接関係してこないし、映画化にあたっては丸々カットされてしまうのではないか、と危惧していました。
しかし、無事に二人のキャストが小野花梨さん、工藤阿須加さんで発表された時は、ピッタリ!とかなり喜んだことを覚えています。


私自身は、リア充側なのか非リア側なのか、と聞かれると正直どっちでもねぇな、と思います。(そもそもその境界線はなんなんだ、という話ですが)
リア充非リアって何?というのは一旦置いておいて、せっかくなので私自身がアニメとどう触れ合ってきたのかについて書きます。


私は子供の頃からそこそこの数のアニメを見てきた人間だと思います。でも、私自身アニメが今でも好きかというとそこまででもありません。
それは私の幼少期の、父親のアニメ英才教育が影響していると思います。

どんなアニメを見せられていたのか、とりあえず思いつく限り列挙してみますと、

巨人の星侍ジャイアンツ、エースをねらえ(父が1番好きなやつっぽい)、機動戦士ガンダム(ファーストね)、サイボーグ009(平成版ね、004が好き)、ドラコンボール(父はZまでしか許してないらしい。笑)、あしたのジョージョジョの奇妙な冒険(テレビ版じゃなく3部のOVA版ね)、はじめの一歩(千堂が好き)、パンダコパンダルパン三世(ジャケットがまだ緑の頃ね。カリオストロの城も最高)、デビルマン、バビル2世、宇宙戦艦ヤマト(オリジナル版ね、最近やってた2199も結構好き)、マジンガーZ三国志(映画3部作のやつね)、、、とか?
ちなみに上記の中で特に好きだったのは、サイボーグ009あしたのジョー(どっちも主人公がジョー。笑)、ガンダムとかかなぁ。

現在29歳ですが、普通の小学生女子が通らない道を通ってました。笑
だから、私が幼稚園〜小学生の頃はみんながはまっていた、るろ剣カードキャプターさくら、ワンピース、とかとか、まぁ挙げたらキリはないけど、それらをリアルタイムで全く見ることができず(チャンネル権がないから)、友達とアニメ談義をしたことって子供の頃はほぼありませんでした。(さすがに日曜朝のおジャ魔女はど真ん中世代なのと朝だからチャンネル権があって見れてたよ。大好き。私はおんぷちゃんが好き。)
その頃の私はシャアの1話でのセリフを暗唱してみたり、力石死んじゃった…と悲しんだり、009の加速装置が使えたらどうしようって妄想したりとか、そんなことばっかり考えてて、でもそれを話せる人が家族以外にいるわけなかったからです。笑

そして、私はアニメを好きなことを隠さなくてはと、小中学生の頃は考えるようになりました。そしてアニメは好きなもの、というところから徐々に外れていってしまいます。


しかし高校生、大学生と成長するにつれて、周りにアニメ好きは大量にいることに気付かされます。その時、一緒に談義できる共通のアニメがほとんどないことが悔しかった。好きなアニメはたくさんあるのに、あしたのジョーが好き、とか恥ずかしくて言えなかった。
だから例えば超メジャーなコナンやワンピースなんかはとりあえず話題についていく為に、アニメを頑張って追ったり、漫画を大人買いして、後からどうにか好きになりました。(まぁ今ではコナンなんかは普通に大好きだけど)

そんなこんなで私はアニオタの会話に中々ついていけないので、リア充側の遊びについていくこともしなければな、と考えます。でも私はリア充側の趣味もそんなにない。リア充側の趣味とは‪?笑)

その結果私は、自分が好きなものを声を大にして発信することが出来ず、アニメ好きにもパリピにもどちらにもなんとなーく話を合わせて、どっちのグループにも行き来する、多分他人から見たらなんの面白味もない、つまらない人間だった気がします。だから高校、大学と本当の友達って多分ものすごく少ない。


自分の話長くなりましたが、ハケンアニメの話に戻ります。笑
こんな学生時代を過ごしていた私は二人のシーンを映画で観た時に、ものすごく胸が熱くなりました。二人ともすごく羨ましいとも思いました。
私はどっちつかずで、リアルもリアルじゃないところもどちらも中途半端にしてきた学生時代だったな、って思ったからです。
宗森のことをリア充だから別の世界の人と真剣に向き合っていなかった並澤は宗森の真面目な仕事ぶりに感心しながらも、態度を変えられないでいた。宗森が並澤にリア充と言われていた理由を問うた時に、並澤が自分の言動を反省するところの、二人の表情がとても好きでした。

自分の好きなものを貫いていても、違う世界のように感じる人と意気投合はできる。いやむしろ、好きなものを貫く方が自分というものを発信できるから、他人との交流がより楽しいものになる。そんなことを感じました。

自分語りがめちゃくちゃ長くなりましたが、この二人の今後をもっと応援したい。(この二人が好きだった人は絶対原作を読んでほしい!!)



2.劇中アニメの物語が気になる

主人公は吉岡里帆さん演じる斎藤瞳、ということで、斎藤監督の「サウンドバック」のアニメの内容も要所要所で映画の一要素として出てきて、映画全体の物語のアクセントとなっていました。

サウンドバック」の最終回を劇中で見た私が思ったことは、中村倫也さん主演舞台「狐晴明九尾狩」と似てるなぁということです。(見てない方意味わからないかもしれません、ごめんなさい。笑)

興味ありましたら、6/24(金)から映画館でこちらの舞台がなんと上映されますので、中村倫也さん、吉岡里帆さんをハケンアニメで見て気になった人はこちらの舞台もぜひ!超面白いです!!(この後すぐ、舞台のネタバレ書きますので、見ようと思ってる方は気をつけてください。笑)

舞台の感想文もこちらに書いているので、ご興味あればどうぞ。笑
seeen-tomoya.hatenablog.com
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舞台の宣伝はこの辺にしておいて、ハケンアニメの話に戻ります。笑

サウンドバック」の主人公・トワコは、回を進めるごとに実は音の記憶を失っていて、最終回の戦いでも力を振り絞って使ったことにより、何か大きなものを失ってしまう。最後の戦いの後、気を失いながら空中を舞うトワコに、仲間であるリュウイチやタカヤが「トワコ、トワコ」と声をかける。目を覚ましたトワコの前に広がるのは、自分たちの住む街並みと「お姉ちゃん、お姉ちゃん」と呼ぶ家族と、友達たち。それを見たトワコは目を輝かせて「キレイ。」と呟いて、このアニメは終わります。

一方、舞台「狐晴明九尾狩」の主人公晴明は最後、九尾の狐との戦いに勝利したものの、九尾の狐の最期の抵抗により、感情を失ってしまう。しかし自らが守った日の本や大切な仲間を目に入れて、話して、感情を無くした自分を受け入れて、得心し、この物語は終わります。


どちらにも共通するのが、みんな大好きハッピーエンド!ではないかもしれないけど、こちらが感じるものはバッドエンドでもないことな気がしました。
サウンドバック」も「狐晴明」も、見終わったあとに主人公たちのその後や行く末に思いを馳せて、それが自分の糧に変わるような力のある作品のように感じました。
劇中でも何かを失った先にもハッピーエンドがある、的なことを、瞳が最終回変更します!の打合せで言ってたと思うけど、その点が狐晴明にも通ずるなと感じました。
感じましただけです。笑
狐晴明、ここまで読んでやっぱり気になった人はぜひ見てね!6/24(金)から映画館で!

そして映画見たみんなが思ってることだと思うけど、サバクもリデルも全話見せてください!!!!笑

3.「全然可哀想じゃない!!!」

このセリフ。私が映画を見ながら一番ボロボロ泣いたシーンで、瞳が発した一言でした。

瞳の年齢はおそらく20代後半。ちょうど私と同じくらいの年齢です。
先輩のサポート役をしていた若手時代を抜けて、自分で担当を持ってチームを動かしていくような立場になることも出てくるような年齢だと思います。

前野さん演じる、サウンドバックの制作デスクの根岸が肩を叩きながら「瞳ちゃん」と呼ぶシーンが何度も何度も繰り返されましたが、ああいう人って結構いますよね。
しかも彼らには一切悪気がない。それがこちらからすると堪えるポイントでもあります。
ちなみに根岸は悪者ポジに見えるけど、あの立場は結構辛くて、誰かを(行城を)悪者にして、現場の不満を解していかないといけない、大変な仕事だなって思いました。最終回の打ち合わせで、「あぁもう!やるしかないか!」のセリフの愛らしさとても好き。


私も女性だからというだけで、一生懸命仕事をしているだけなのに「おせんちゃん女の子なのにね(可哀想だねって言外にね)」「おせんは女性なのに頑張ってるね」って、そんな言葉をたくさんぶつけられる若手時代でした。
女が一生懸命頑張ってるだけで、可哀想だったり、逆に過剰に褒められたり、しますよね?そういう経験ある人っていまだにたくさんいますよね?

だから、行城が男性とか女性とか関係なく、仕事上の相手として対等に見てくれていることは私も感じたし、純粋にとても嬉しくなりました。
行城はああいう感じだから敵も多いかもしれないけれど、瞳のことを必ず「斎藤監督」と呼ぶし、敬語で話しかけてる。
女ってだけで等しく中身も見ずに自分より下に見てくる男よりも、行城みたいに自分と仕事をする価値のある人間には対等に接してくるような人の方がよっぽど信頼できる。
行城、めちゃくちゃ良い役でしたよね。柄本さんの行城P大好きなキャラでした。

だから、女性ってだけで経験させられてきた鬱憤も含めて瞳が発露するこのシーンは、見ていて共感がとても強くてボロボロ泣くしかなかった。
原作と異なり、瞳が主人公として扱われた要因のひとつはここを強く訴えたかったからなのだろうか。私はとても好きな強調のされ方だなと思いました。

4.私の好きな“中村倫也

はい。もう、最高に大好きすぎる、私が1番見たかった中村倫也でございました。
クールに孤高の天才に見せてるくせに、実は可愛くて子供っぽくて人間らしい。
的な役の中村倫也のハマリ用は、もうすごいよね。笑

あと冒頭30分くらい、名前だけ出てきて全然姿見せないポジなのも良かった。
私史上最高に好きな中村倫也だった屍人荘の殺人の明智は逆に冒頭30分しか出ないから、なんか対称的でそれも超個人的好きポイントです。笑
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王子千晴の好きポイントは色々ありましたが、特に好きだったシーンは、最終回に悩む王子に有科が、主人公殺してもいいですよ、って伝えるシーン。
それを言われたあとの王子の表情!!目とか口元とか、すぐに後ろ向いちゃうからほんとに一瞬なんだけど、最高に良い表情で、中村倫也すげーーー、ってなりました。そして王子はきっとあそこで有科さんに完落ちしたのでしょう。笑


王子のアニメ「リデルライト」の最終回、あれはこの有科さんとのやり取りから生まれたものだったんだな、と原作では思わなかったことを映画では思いました。アニメの力って偉大。
「どんだけ醜くても、責任持って愛してよ」と主人公・充莉は最後に叫ぶけど、このセリフを言わせられるようになったのはきっと有科のおかげですよね。
死なせなくたってどんな姿だって愛してもらえる主人公を世に出すことが出来る、有科のおかげでその自信がついたのかなって思うと、最後のタクシーでのプロポーズめいた告白が余計に愛おしくなる。
あの告白はこの映画に急にやってくる恋愛色ではなくて、王子の愛くるしさというか子供らしさを表現するシーンな感じがして、とても好きです。王子は本気なのにね、ちょっと可哀想。笑
まぁ有科さんがもらわないなら、王子は私がもらいますが。笑(原作では有科さんの恋愛に対する鈍感さを表すシーンとしての意味合いが強かった気がする)


王子と瞳の対談シーンは言わずもがなですが、声優さんがアフレコ中のスタジオでの声の低い王子とか、リデルチームで最終回見てる時に周りを見回してほっとしてる王子とか、シャワーから出たあとの可愛いズルボディ王子とかとか、出演時間は意外と短いながらも爪痕を残しまくる演技で、最高に好きです!と思いました。




はい、ここまで書いてもう7000字です。笑

うちは大手です、と言う行城とか、
100の方法で届けて1届けばいい方です、と椅子に足を乗っけながら言う行城とか、
最初から4番です!!、と言う行城とか、
他にも語りたいことは大量にあるのですが、さすがに長すぎるので割愛します、、、(私の行城への好きの強さ‪w)

行城以外だと、
サバクの最終回変更の時の脚本の前山田さんから上がってきた新しいセリフ(大事なものがまだ大事だって覚えてるうちにだっけ?)に対して、編集の白井さんが前山田さんらしいね~って言うとことか超好きだし、
雑誌の撮影してる時の超美人な吉岡里帆ちゃんが全然美人じゃなくて中の人完全に忘れさせてくるのすごすぎるし、
倒れた瞳にエクレア買ってくる行城さんが微妙にズレてるの最高にキュートだし、
気づいたら私また行城の話しちゃってるし、、笑



何度見ても色んな登場人物に共感ができて、劇中の2つのアニメに感動して、明日からの糧になる超超素晴らしい大傑作映画です。
そして王子千晴は、中村倫也の超超当たり役です。
ここまで読んだけどまだ映画見てないって人はとにかく見て。見れば何かしら刺さるから。

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~~あとがき的なやつ~~

ハケンアニメ、最高に面白い映画でしたね!
何度見ても心がぎゅっとして泣いちゃう。でも絶対元気になれる映画。

お仕事映画としての感想も、も少し書きたかったのに、書くスペース無かった…アホ。笑

あと、吉野監督の前作「水曜日が消えた」でも感じたけど、吉野さんの作品はとても優しさがあるなって思います。そこがとても好きです。

中村さんが今後もきっと吉野組のスタメンとして色んな作品に関わってくれるのも楽しみにしながら、吉野監督の次回作楽しみにしております!!
監督が気になった方は、ぜひ「水曜日が消えた」も見てくださいね!こちらも超良い映画です!
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