中村倫也を語りたい

中村倫也ファンによる中村倫也ファンのためのファンブログ。倫也さんのことを中心に書いてく予定。予定は未定。

☆映画感想文☆〜2021年7月〜

こんにちは!
今回は7月に観た映画3本のまとめをしようと思います。
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さて本日のテーマは

☆映画感想文☆〜2021年7月〜

です!

前回書いた2021年4月、5月、6月の感想文はこちら。
seeen-tomoya.hatenablog.com


6月までの今年のベスト3はこちら。

  1. ファーストラヴ
  2. あのこは貴族
  3. ファーザー


7月に観た映画はこちら。観た順です。

  1. 100日間生きたワニ
  2. 竜とそばかすの姫
  3. 東京リベンジャーズ

今月は観た映画が3本と少ないので、私的今月のベスト1本をあとがきで紹介する形にしたいと思います。

では早速書いていきます。

1.100日間生きたワニ

はい、こちらは先日単体で感想記事をあげておりますので、読んでいない方はぜひ読んでいただけましたら幸いです。
こちらにリンクを貼っておきます。
seeen-tomoya.hatenablog.com

先日の1ヶ月の振り返り記事でも、こちらの感想文を書いた時に気をつけたことについて書きました。
seeen-tomoya.hatenablog.com

今作は公開前から、かなりの強さで叩かれていたこともあり、仮にどんなに映画が素晴らしいものであったとしても興行的にヒットすることは非常に難しいんだろうなと感じていました。
例えば本作でメガホンを取った上田監督の「カメラを止めるな」はクチコミから広がり大ヒットしましたが、100ワニに関してはスタートが0ではなくマイナス(しかもかなりのマイナス)からのスタートだったため、これを観てみようというマインドに持っていくのはかなり難しいものになってしまうでしょう。私も倫也さんがネズミを演じていなかったら、観にいくことは99%なかったように思います。(ちなみにカメ止め公開の頃は映画に全く興味がなかったのでいまだに観ていません…笑)

こういった状況を製作陣も認識していたのか、宣伝を結構打ってはいましたが、出来上がった作品を観る限りは興行を目的として作られた作品ではなかったのではないかと思います。(興行と作品の出来って必ずしもリンクしないよね…)

非常に挑戦的な作品で、それでいて原作へのリスペクトも惜しみなくて、良い映画だったな、と思います。ただ、個人的には家で集中してテレビを見ることは苦手なので、こういった一見情報量の少ない作品は絶対にテレビでは見れないと思います。多分気づいたらスマホゲームしながら見てしまい、ふーんあまり面白くなかったな、って私だったら思うでしょう。
映画にするにはちょっと…という感想も見かけましたが、これは非常に映画的な作品で、私は映画館で観るべき作品だったと思います。まぁ前情報を色々仕入れたうえでそれに1900円払うのか、といえば確かになーうーんとなる気もしますが。笑

ちなみに。私TOHOの鑑賞ポイントが溜まっていたので、無料で見ました、、ということをここに小声でご報告しときます。すまん。笑


2.竜とそばかすの姫

細田守監督の最新作!映画館で予告を見たときに音楽のすばらしさに予告からもう鳥肌が立ってしまい、絶対に観に行こうとずっと思っており、満を持して公開初日に映画館に観に行きました。

主人公のすずがいるのは、自然豊かな日本の町。すずは母親が事故で亡くしてから、大好きだった歌を歌うこともできず、父親とも気まずいままで、少し鬱々と日々を暮らしている。
一方でこの映画のもう一つの舞台となる、“U“の世界は五感を制御化に置いた仮想空間上の世界。視覚や触覚といったものも現実かのように感じられるという点ではVRのかなりの進化版で近未来的な世界ですが、現代でいうSNS的なものが表現された形でした。全世界の人々と繋がれるというのも今のSNSと同じですよね。
すずは親友のヒロちゃんからこの“U“を教えてもらい、その世界へと入っていきます。“U“の世界では「やり直しができる」というキャッチフレーズ
のもと、現実世界での素性を明かすことなく過ごすことができ、すずはここでは堂々と歌うことができる。
そして“U“の世界での姿“As“は、隠された力を引き出すと言われ、すずの“As“であるベルはとても美しい姫のような姿。
この現実世界と仮想空間である“U“と、現在と過去、空間や時系列を行き来しながら、すずが置かれてきた環境を丁寧に描いていく作品。
簡単に映画を説明するとこんな感じで、そこに“U“の中で異質の存在になっている、竜が絡んでいきます。



結論から申し上げると、非常に素晴らしい作品でした。
その理由を以下に2点まとめます。


①わかりやすい”正義”

竜が“U“の中で、相手を打ちのめすような闘いを繰り返しているうちに、だんだん“U“の中で敵視されていき、ジャスティ(名前がまんまで笑ったw)たち正義の名の下に“U“の秩序を守る集団たちによってアンベイル(現実空間での姿を露わにする)されようとする。という流れが、まんま今のSNS(特にTwitter)で私たちが目にしている流れで、耳が痛くなった観客もいたのではないでしょうか。

警察などの組織がいない“U“の世界で、乱れた秩序を戻そうと動くこの集団に対してスポンサーが付いているのも非常に面白いな、と思いました。現実世界で言えば、インフルエンサーに企業が擦り寄る構図みたいなもんでしょうか。

この、正義というものは現代においては非常に厄介だということが映画の中でよく表現されていたと思います。
映画の中に出てくるジャスティスたちを観て、いいぞいいぞもっとやれ!と思った人は少ないでしょう。
しかし現実世界に戻ってくると、Twitterの中では不倫した芸能人を徹底的に叩いていたり(今は特に敗戦した五輪選手が叩かれてますね、過去に少しやらかしてしまった人は特に)、何か問題を起こした一般人のアカウントを特定して晒して吊し上げたり、、、
ここまで過剰ではなかったとしても、自分が信じる正義と違う行動を少しでもした人に対してはすぐに批判をしたり、必要以上に指摘をしたり、必要以上に注意をしたり。そういったことをしてしまう人は現代においては少なくないのではないかな、と思います。

ジャスティスたちのあの見た目のような主人公の出てくるよくある勧善懲悪系映画における、絶対的悪と戦うヒーローは正義、という構図は確かによくあります。
ジャスティスのセリフはこういったヒーローものの映画に出てくるかのようなセリフをずっと滔々と喋っていて、わかりやすかったですね。笑

でもこの世に絶対的悪なんてあるのでしょうか。

少し前に桃太郎に出てくる鬼の子供をモチーフとしたポスターが話題になっていたかと思いますが、自分たちが正義と信じているものの対極にも彼らなりの信じる正義があったりもします。
現実世界におけるSNSは、本当は個々に持っていた正義というものが集団心理によってたった一つの“正しい“正義として肥大化してしまい、そこに権力が集まってしまうという構図があるのかなとうっすら思っていますが、映画の中の“U“の世界ではそれがよく表現されていたな、と感じました。


②“U“と現実世界の対比

この映画は仮想空間である“U“の世界と、現実世界とを行き来することで物語が進んでいきました。
そして竜が暮らす城は、ディズニー映画「美女と野獣」に出てくる城そのもの。
ディズニー、というかディズニーランドといえば“夢の国“、つまり“U“の世界は“夢“の世界。
現実世界では叶わなかったことが、“U“の世界では実現できる。“U“はそういう世界として生成されたものなのだろうと思います。

元はと言えば私たちのいる現実世界における、SNSもそうだったのではないでしょうか。
匿名性の高いアカウントということでTwitterを例に挙げさせていただくと、元々のTwitterは現実世界の自分を曝け出さなくても良い場、リアルでは隠している趣味を露出する場、リアルでは実現できないことを実現させてくれる場、としての意味合いが強かったように思います。
しかし、SNSをやることがみんな当たり前となり、例えば毎日のニュースの仕入れ先がタイムラインとなっている人が増えていたり、Twitterでの活動が仕事と結びついたり、Twitter上での繋がりで開催されたオフ会をきっかけに結婚するカップルがたくさん出てきたり、だんだんと現実とSNSでの繋がりが近く近くなってきてしまっているのではないのかなと感じます。

つまり何が言いたいかというと、現実とは全く違う世界、仮想世界として作られたSNS、インターネット空間を結局、現実世界が飲み込んでいるのではないか、ということです。

“U“の世界でもそうです。竜のオリジン(現実世界における本体)探しが始まり、みんな躍起になって予想合戦をしてしまうところなんか、まさにだな、と思います。


私たちのいる現実世界におけるSNSは結局現実世界のためのコンテンツの一つであって、映画の中の“U“の世界も現実世界を楽しませるためのコンテンツの一つであることは変わらない。
それはなぜかというと、現実世界における生身の人間同士の交流も、“U“の世界における“As“を通しての交流も、結局中身は変わらないから。
仮想空間と現実世界では、表に出てくる見た目が変わるだけで、中の人の人間性や思っていることや受け取る感情はリアルとそう大きくは変わらない。

主人公のすずは、それを本能的、いやあの優しい母親に育てられたからこそ、よく理解していた。
それは、すずが人よりも優しい気持ちを持っていたからに他ならない。

SNS上、特に匿名になると、途端に自信家になったり、攻撃的になったり、目の前の相手のことをよく見ようとしなくなったり、してしまいがちだと思います。“U“の世界でもそういった側面が節々に出てきて、いつも感じていることだからこそ、私は込み上げながら見ていました。


でも細田監督が本当に伝えたかった事はそういったインターネットの負の側面のことだけではない、と思います。
特に次にあげる二つのシーンでそれを感じました。

すずが自らアンベイルされて、オリジンで歌った最後に、みんなが共に歌ってくれて無数の温かい光で包まれるシーン。
ネットから拾い集めた情報やみんなの知見で、すずが竜のオリジンとその弟たちに会いにいくシーン。


最初にあげたシーンは、前のクールでやっていたドラマ「着飾る恋には理由があって」でも出てきた、主人公がインスタに寄せられるプラスなコメントにブワーッと囲まれる描写とよく似ていたなと感じていて、SNSの怖さではなく、楽しさや喜びについて感じられる暖かいシーンだったと思います。

二つ目にあげたシーンは、現実世界だけで生きていたら絶対に出会うことのない人と出会えて、場合によっては素晴らしいことが起こるかもしれない可能性があるという、SNSの最大の利点を表していたからです。
個人的な話になりますが、大学4年生の頃に、SNS上で非常に親しくした人がいて、特に相手が色々あって双極性障害になっていて、ずっと話し相手になったり、逆にこちらも相談に乗ってもらったりみたいなことをしていた時期がありました。物理的距離はそこそこ離れていましたが、お互いに会いに行ったりもして、付き合うとかそういうのはなかったんですが(はい、相手は男です。笑)、一時期お互いに相当支えにしていたような関係でした。
結局相手の鬱状態に私が引っ張られて自分の精神状態に影響が出そうになり、私が距離を取って今は疎遠となってしまい、今でも申し訳ないことしたな…と少し後悔しているのですが、映画の終盤を見た時にそのことを強く思い出しました。


この映画は大きく評価が二分されていて、高評価をしている人は音楽と映像美を評価している人が圧倒的に多いんだろうと思いますが、私個人的にはストーリーがとても好きな作品でした。
比喩は簡単でありながらも、その比喩が多くそれぞれの繋がりも薄くわかりづらいので、その辺が受け入れ難い脚本に感じられた要因なのかもしれないですね。まぁ私は説明少ない方が好きだからいいんだけど。笑
でも逆に比喩は簡単だから日本だけではなくて、きっと全世界的に受け入れられそうなストーリーではないかな、と感じます。

もちろん映像も音楽も、特にベルの歌声が非常に素晴らしいので、ぜひ映画館で観てほしい映画です!!!


3.東京リベンジャーズ

仲の良いフォロワーさんの大感激ツイートをTLで目にして、原作は全く知らないのですが、行ってみようと思いました。

結果、行ってみてとっても正解でした!

原作を知らないので、それと比較してどうなのか、ということはわからないですが、単純に映画館出た時にあー面白かった!!と思える映画でした。

ということでそれぞれの俳優さんの好きなところをあげてくスタイルでいきます!(新しい!笑)

まずはマイキーを演じた吉沢亮くん!笑顔でバッタバッタ倒してくアクションもすごすぎたし、特攻服も似合いすぎてたし、何より病院での涙……鬼かっこよかった……

そしてドラケンを演じた山田裕貴くん!彼の演技は何回か見た事ありますが、こんなにかっこいい!!と思ったのは初めてです。ケンカが強いのは当然ですが人間としてとても懐の深い役柄で、もうとてもとてもかっこよかった……

あとタケミチの親友アッくんを演じた磯村勇斗くん!タケミチが過去に戻る度に、姿が変わるアッくん。特に東京卍會に入ってしまったアッくんの屋上での姿と高校時代との違いにタケミチのようにグッときました。


それ以外もたくさんの豪華キャストが出ていますがこのぐらいにさせていただいて……



うん、とにかくドラケンがめちゃんこかっこよすぎた。しんだ。ゆーきやまだかっこいいよ、とっても。


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〜〜あとがき的なやつ〜〜

はい!ということで、7月のベストは竜とそばかすの姫、です!!!

細田監督作品は今までだと、時かけが1番好きなのですが(未来のミライは見てないけど)、それに次いで今作が好きです。

今年のベスト3はファーストラヴ、あのこは貴族、ファーザーということで先月から変化なしですね。


ファーストラヴは今月もう円盤発売ですが、あのこは貴族もまた見たいな~。