中村倫也を語りたい

中村倫也ファンによる中村倫也ファンのためのファンブログ。倫也さんのことを中心に書いてく予定。予定は未定。

ドラマ「この恋あたためますか」最終話(第10話)感想文

こんにちは!
本日は、「この恋あたためますか」(恋あた)最終話(第10話)の感想文を書いていきたいと思います。シャチョキキ派筆頭の私にとっては、待ち望んでいたことが次々に起こる回でもあったし、とはいえ展開早すぎやしないかい?とツッコミたくもなる回だったし、なんだかジェットコースターみたいな最終回でしたね。笑 でもまぁ総じて私はこのドラマ、好きでした。ということで今日は最終回の感想というよりかは、全体を振り返る感想文にしようかなと思います。
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まずはドラマの概要から。

【出演者】
井上樹木/森七菜
浅羽拓実/中村倫也

新谷誠/仲野大賀
北川里保/石橋静河

都築誠一郎/利重剛
一岡智子/市川実日子
神子亮/山本耕史


【主題歌】
SEKAI NO OWARI
「silent」



【あらすじ】
浅羽(中村倫也)からの告白をうけた樹木(森七菜)は動揺し、新谷(仲野太賀)にも浅羽にも返事ができないまま家に帰ってきてしまう。一方浅羽は移動販売事業を軌道に乗せるため本社に戻ることに。ココエブリィ上目黒店でのアルバイトを終え、樹木の家で浅羽のお別れ会をすることになりーー。


先週、第9話の感想はこちら。
seeen-tomoya.hatenablog.com



さて、ここからが本題です。
本日は以下の3つのテーマで書いていきます。

  1. 当て馬の二人
  2. 自信が無かった4人
  3. 夢をすり替えること

1.当て馬の二人

恋愛ドラマのメイン二人は、視聴者の大多数が応援する二人で、とは言え、恋敵も魅力的なところもあるし、主人公の女の子も迷うよねぇ…うんうん…わかるわかる…ってくらいで進んでくぐらいが普通かなぁと思います。

でも恋あたは、当て馬ポジションの里保と新谷が良い人に描かれすぎていて、この二人の恋が報われない過程がめちゃくちゃ可哀想に映るし、視聴者はそっちを応援してしまいたくなってしまう。
イケメン!とか可愛い!とかいう要素というよりも、「良い人」「大人」「優しい」「頑張ってる」的な要素で魅力を出してくる二人だからこそ、余計にその心理が強くなってしまったのかなぁと思います。
(お二人のファンの方には申し訳ないけど、お茶の間の認知度的には、そういう形で魅力を出さざるをえなかったのかなとも思う)


当て馬ポジションにも日の目を浴びてほしい、という制作側の意図があったんだかなかったんだかはわかりませんが、その割には最終回の落ち付け方にちょっと中途半端感が否めない。
倫也さんファンに向けたクリスマスプレゼントのつもりだったのか、樹木ちゃんとのイチャコラシーンをあんなに詰め込んでいたけど、新谷・里保を応援していた人たちが急にそれを見せられても納得するわけがない。そんなの当然の話です。
新谷・里保をずっとあんなに持ち上げていたんだから、最後は二人を応援してきた人たちにももっと納得感を与えて欲しかった。


そしてこのドラマで悪いのはずっとフラフラしていた浅羽で、実は樹木は悪いことずっとしていないし、素直に一途に浅羽のことを好きだっただけだし、その辺にいる21歳の女の子らしく一生懸命で可愛くて幼くてわがままで、そんな樹木ちゃんを好きな人は好きになったと思うし、私もその一人だけど、当て馬二人が無駄に良い人なせいで樹木ちゃんの魅力は半減しちゃってる。

森七菜ちゃんの初めての主演作なのに、なんで彼女がもっと魅力的に映る脚本にしなかったのだろうと、森七菜ちゃんのファンでも無いのに私はなんだか悲しいです。
森七菜ちゃんの演技はめちゃくちゃ素晴らしかったし、特に第1話の浅羽にシュークリームを褒められるところや、最終話の新谷の告白を断るところで流した涙はすごかったなと思います。彼女が素晴らしい女優さんなのはこのドラマを通じてよく伝わってきただけに、そういうところが本当に惜しいなぁと思いました。

2.自信が無かった4人

はい。悪いところを書くのは1までで終わりです。笑
ここからは私が好きだなぁと思ったところを書いていきます!

この4角関係は、全員が全員いろんな面で自信がないところから第1話をスタートして、最終話までにそれぞれ自信を持つことができるようになったという成長を見せた物語だったなと感じます。


新谷は、自分で作りたいスイーツを考えることができない、自分には才能が無いという、自信のなさをずっと抱えていた。
でも、樹木のために自分で本当に作りたいと思ったスイーツを作ることができて、それを最終話にキキカジリのアカウント上でも大事に投稿されていて、自分のスイーツに自信を持てるようになった。

里保は、自分の企画したスイーツはずっと商品化されず、おまけに才能ある樹木が現れたことでさらに自信を無くしていく。
でも、樹木が考えるスイーツと自分が企画してきたスイーツの違いに、樹木の姿や一岡さんからの指摘で気づいて、さらに浅羽がやりたいことを見つけて頑張る姿にも影響されて、自分が本当に作りたいスイーツがどういうものなのかを考えられるようになった。

浅羽は、誰かのために行動する、誰かを愛する、という行為が自分にもたらしてくれるものについて自信が無かった。こう書くと少し勘違いされそうですが、浅羽は里保のことはちゃんと好きだったと思います。でも、里保のことを好きでいることよりも、里保にずっと好きでいてもらうことの方を大事にしすぎてしまったのだろうなと感じました。だから弱みは見せなかったし、ずっとカッコつけていた。
でも、スイーツ開発や移動販売でものづくりの醍醐味を味わったり、人のために何かをして喜ばれることをする行動を実体験して、自分が誰かのために行動することの意義を見出していく。この過程を結果的に共に歩んできた樹木を好きになったことで、同時に誰かを愛するという行為自体にも怖さがなくなり、鎧を被る必要がなくなった。(9話のあのカッコ悪い告白だったり、10話で人の目を気にせずイチャイチャしちゃうところは極端だけど、そこかしこに透けて見えていた浅羽の素直さをよく表してるし、序盤からのわかりやすい変化でもあるよね。笑)

樹木は、子供の頃からの夢だったアイドルをクビになりそのグループは自分が抜けた途端売れてしまい、彼氏にはアイドルじゃなくなった自分はいらないと捨てられる。自分は誰からも必要とされてない存在なんだと、自分自身の存在自体に自信が無かった。おまけに新しくやりたいことは見つからない。
でも、浅羽に君が必要だ、と言われて、自分の才能を見出されて、新谷とともにスイーツ開発をしていくことで、自分にもできることを見つけていく。同時に里保という先輩を目の当たりにして、自分に足りないものを実感していく。彼女は素が騒がしい性格でもあるから、そういった自信のなさが見えづらいキャラでもあったと思うけど、新谷に再起動してもらったり、浅羽に慰められたりしながらなんとか前に進んでいた前半と比べると、後半は彼女が周りを、特に浅羽を引っ張っていく役割を担っていたなぁとも思います。


4人それぞれ自信を持てるように変わっていったけれども、樹木以外の3人が大きく影響を受けたのが樹木で、こういったところがヒロインらしくないヒロインだった所以かなぁ…と今ブログを書きながら気づきました。
樹木は1話は悲劇が重なったけれども、それ以降は彼女自身の強引さが幸いして、周りに対して与える影響力がものすごく大きくなっていく。

こういう新しいヒロイン像は、斬新で私は面白かったなと思うし、そういう意味では製作陣がやろうとしたことは面白かったなと思います。


3.夢をすり替えること

これは私がこのドラマを見て、一番良いなぁと思ったことです。
夢をすり替えること。
なんだか日本語がカッコよくないけど、他に言い方が思いつかないので…。笑


樹木の子供の頃からの夢は、子供の頃に元気付けられた笑顔にしてくれたアイドルに自分もなって、誰かを笑顔にさせること。
この夢が破れ去ってしまった後からこのドラマは始まる。

幼い頃から夢にしてきたことが叶わないまま終わってしまうということはよくある話だし、みんなそんなことを乗り越えながら日々を暮らしていると思います。


でもそんな夢に破れた樹木に、浅羽がかけた一言が、樹木のことを救ったのだろうし、樹木が浅羽に恋に落ちた大きなきっかけだったのだろうなと思います。

有名スイーツ店とコンビニスイーツ、どっちが多くの人を幸せにできると思う?と言って、樹木のスイーツが多くの人を幸せにするんだ、ということを浅羽は教えてくれる。
この時の浅羽は、樹木のことを理解していたわけでは無かっただろうし、この言葉が出てきたのは本当に偶然だったのだろうけど、この言葉によって樹木は子供の頃から持っていた夢と同じぐらいの熱量でスイーツ作りに励むことができるようになったのだろうな、と思います。


ちょっとここからだいぶ話は飛びますが、夢を持つときや、就職活動をする時は固有名詞で考えるよりも、自分がこうありたい、こうなりたい、結果的にこうなることをしたい、といった観点で考えることが大事だな、と常々思っています。

私自身が大事にしていた指針を、このドラマはずっと大事に描いてきたな、と個人的にはずっと感じていたし、だからこそこのドラマのことが私は好きです。


最終回でクリスマスツリーに短冊で夢をたくさん樹木が書いていたのも、こういう観点から私は勝手にめちゃくちゃ好きでした。笑


(ちなみに樹木が持ってるこの短冊は、視聴者に対するメッセージだと私は素直に思ったよ。笑)


夢を持つことの大切さを描く作品はきっとたくさんあるのだろうけど、こういう視点から夢を描いた作品の方が現実味があってすごく良かったな、と思います。



1.でも書いたように、このドラマはヒロインを救うかっこいいポジションであるはずの倫也さんが、その顔だから許されるんだぞ!おい!という役どころで、(まぁ私は仕事できるのにそうやって不器用で子供でクズな人間が好きなので、万々歳だったけど。笑)一部では無駄使いとかまた言われてるのを目にしたけれども、顔だけいい役者さんがこの浅羽をやってもこのドラマは成立しなかったはずだし、めっちゃイケメンってタイプの役者さんじゃない倫也さんが、こういう反応をたくさん受ける浅羽を演じたことはむしろすごくない?となんだか私は感慨深いです。ファン歴めっちゃ浅いんですが。笑

恋あたがある3ヶ月、めっちゃくちゃ幸せでした!!!TBSさんありがとうございました!!!!

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〜〜あとがき的なやつ〜〜

さて、毎週書いてきた感想文ブログも今回で終了です。
今まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

なんだかこのドラマは感想もみんな違っていてそこが面白くて、特に私のようなシャチョキキ派は何故か声が小さいようで、TLではそっちの派閥のつぶやきは自分のツイでしか見かけなくて、自分がおかしいのかなと悲しくなっていたのに、後半はリプや、なんならDMでシャチョキキに同意の感想を送ってくれる方もいて、そんなところも不思議に感じる作品でした。
(みんな自信を持ってつぶやいてくれよ!!!寂しかったじゃんか!!!笑)

視聴者の全員が全員メイン二人を応援せず、いろんな人が応援されるように作りたかったのだとしたら、まぁそれはそれで面白い作品だよね。知らんけど。笑