中村倫也を語りたい

中村倫也ファンによる中村倫也ファンのためのファンブログ。倫也さんのことを中心に書いてく予定。予定は未定。

ドラマ「この恋あたためますか」第9話感想文

こんにちは!
本日は、「この恋あたためますか」(恋あた)第9話の感想文を書いていきたいと思います。この9話は今まで倫也さんが貯めに貯めてた分をばぁーんっと叩きつけてくるような演技で、あぁこれが中村倫也だ…と一気に惹き付けられる回でしたね。
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まずはドラマの概要から。

【出演者】
井上樹木/森七菜
浅羽拓実/中村倫也

新谷誠/仲野大賀
北川里保/石橋静河

都築誠一郎/利重剛
一岡智子/市川実日子
神子亮/山本耕史


【主題歌】
SEKAI NO OWARI
「silent」



【あらすじ】
浅羽(中村倫也)は里保(石橋静河)に、「拓実は樹木(森七菜)ちゃんのことが好きだよ」と言われ、その気持ちを確かめるために樹木と食事をする。クリスマスが近づく中、新谷は樹木にクリスマスを共に過ごすために正式な返事を求める。一方で、商品化がストップしていたリンゴを使ったスイーツのプロジェクトが再始動することとなり、樹木、里保、新谷の3人は開発に勤しみーー。


先週、第8話の感想はこちら。
seeen-tomoya.hatenablog.com



さて、ここからが本題です。
本日は以下の3つのテーマで書いていきます。

  1. 樹木の恋愛
  2. 浅羽と神子
  3. 浅羽くんがこんな性格になってしまうまでPart2

1.樹木の恋愛

この物語の主人公である樹木の恋愛は、彼女自身の成長とともにこのドラマの重要なテーマなわけですが、この9話は樹木の恋愛感が女性からしたら(私だけかもしれない…笑)とっても共感できるものだったなぁと思います。

樹木は1話からずっと浅羽への想いを募らせて片想いを続けながらも、社長と社員という立場の差だったり、里保と寄りを戻してしまったり、といった事情から何度も何度も諦めようとしている。
そしていつも優しくそばにいて、大事にしてくれる新谷という素晴らしい存在もいる。

それでも結局、樹木は浅羽のことを中々断ち切ることができない。それは浅羽が取る無意識な行動たちのせいでもあったし、樹木も本当に可哀想だなと思っていました。

9話では、樹木の頭の中ではもう浅羽のことは諦めて新谷に向いていたとは思うけれども、明らかに浅羽を意識したクリスマスケーキを企画してしまうところからも、頭と心が完全に一致できていないのかもしれない。

失恋したから、忘れるために、代わりに、というのは恋愛の始まりとしてはあるあるではあるけれども、新谷はそれでは納得できない。恐らく相手が浅羽だから、というのもあるのでしょう。
浅羽からの誘いを先約が新谷とのデートだから(この程度の理由なのも新谷からすると少し辛いよね。)と断ろうとする樹木に、新谷は浅羽と会って、その上で自分を選んで欲しいと樹木を送り出してしまう。

新谷良いやつすぎるよ…という描写ではあるけれども、樹木は結果的にこれでより苦しむことになったなぁとも思います。
浅羽とのデートは、会話が全然合わないし、価値観も、食の好みも全く合わないのに、樹木は結局とびきりの笑顔になっているし、とっても楽しそうだったし、最後は新谷とのデートでは感じたことのないドキドキを感じてしまう。

このデートは樹木にとって、かなり大きかったはずだし、心が揺れる出来事になってしまった。


だからこそ、樹木が新谷に返事をするためのデートに出かける時の顔は浮かない。
樹木の今までの恋愛は、1話でシュークリームを潰されたあの彼しか出てきていないけれども、ここでのセリフを見る限り、樹木は自分から追いかける恋愛しかしてこなかったのでしょう。
それが同時に二人の男性からアプローチを受けていて、選べない…となるこのシーンは見ていても本当に辛かったです。
ずっとそばで自分のことを思って大事にしてくれた新谷と、ずっと好きだったけどなんとか諦めたはずの浅羽。

選ぶ側なんて贅沢…!いいなぁ…!とモテない私は今まで思っていたのだけれど、9話の樹木のこの葛藤を見て、本当に贅沢な選択ではあるけれども選ぶ側もこんなに辛いのだなぁと思いました。

浅羽が最後に駆けつける前のお台場での樹木と新谷のデート。樹木は家を出る前にきっと新谷を選ぶ決断をしていたのだろうし、デートの最中の樹木は本当にずっと楽しそうで幸せそうだった。
新谷が何度もストップと言って止めてしまった、告白の返事の最中だって、樹木はずっととびきりの笑顔だった。

樹木と浅羽の年齢差もあり、好きと言いたい、どうやって告白しよう、と主人公の女の子が迷い、でも頑張って想いを伝えて…、みたいな展開をドラマ始まる前は想像していたのですが、全然違う矢印の向きでストーリーが展開していて、とっても面白い作品だな、と思いました。

2.浅羽と神子

9話では、神子が浅羽に影響され、浅羽のスイーツ改革を再開させる、というストーリーが展開されました。

ここでの神子の心境の変化は、浅羽が1話~前半部分までに辿ってきた心境の変化の短縮版のように感じます。

神子がスイーツ課の課長だったという過去は3話で一岡さんが視聴者に明かしていましたが、神子にはその片鱗が一切見えないまま8話までは展開していく。

現場から離れれば離れるほど、ものづくりの感覚はきっと薄れていくものだろうし、神子の年齢からしても、恐らくプロパー(なのかな…?)であの年齢で専務までいってるスピード出世だから、親会社やエクサゾンのような会社なんかからココエブリィを守るためだったり、社員を守るためだったり、といったことのために色々と犠牲にしてきたものもあったのだろうという背景も9話までずっと見てくると読み取れる。(一岡さんとのことしかり、前奥さんとのことしかり)

だからこそ、神子は悪者的立ち位置のはずだったのに、完全に浅羽や樹木の敵というポジションに素直に収まってはくれないまま、9話まで来てしまう。

そして9話でのりんごプリンの開発は、神子にとっての久しぶりのスイーツ作りで、現場にいた頃の1つ1つの仕事に向き合う姿勢だったり、単純にものづくりの楽しさだったりを思い出させてくれるものだったのでしょう。
浅羽とは経験値が違うから、その流れを辿るのは1話で十分ではあったけど、浅羽と同じ流れで考え方を変えていく様は、このドラマのものづくりに対するリスペクトのようなものにも感じられて、好きだなぁと思いました。

そしてその集大成としての社長室で見せた、3話の浅羽と9話の神子の、パソコン画面を見ながらの微妙な微笑みは完全にリンクしていて、わーおとリアタイ中に声を出しました。

2人のこの微妙な表情の変化とリンクは、テレビドラマでやるには細かすぎるだろ…!とも思いますが、きっと中村倫也さん、山本耕史さんだからこそ出てくる演技でもあるのだろうし、最高に好きなシーンでした!

その後、二人が握手するシーンもすっごい良かったですね!

皆さんも是非、おいあたして見返してみてください♡

3.浅羽くんがこんな性格になってしまうまでpart2

7話の時のブログで、同じテーマで浅羽くんの性格を読み解く、ということに試みたのですが、9話にしてより多くのことがわかってきたなぁと思います。
seeen-tomoya.hatenablog.com

7話の時は、少年時代の経験から、浅羽は捨てられることを恐れていると書いたのですが、9話を見てなんか若干感覚違うか?とも思いました。


ということで、とりあえず1話からの浅羽の特徴的な言動を振り返ってみましょう。

1話 少年時代、クリスマスにケーキが床に落ち、両親が喧嘩するシーン
2話 里保に手を握られて、動揺するシーン
3話 誰かのためにという言葉が一番嫌いだと新谷に言うシーン
4話 出張後に里保と二人きりになってしまいながらも、(ご飯に)行くかと言うシーン
5話 クリスマスが嫌いな理由を子供のように樹木に話すシーン
6話 ハンモックの上で、樹木と新谷に対して心を閉ざそうとするシーン
7話 コンビニにスノードームを返しにきた樹木に対して、元気?と声をかけるシーン
8話 樹木と5話で話した夢を楽しげに話すシーン
9話 里保に拓実は樹木ちゃんのことが好きだと言われ、樹木に会ってそれを確かめに行くシーン

以上が、仕事と関係ない部分で、浅羽の人間性が出ているな、と私が思った主なシーンです。
まぁ他にもたくさんあるのだけど、とりあえず1話ごとに1シーンずつ書いてみました。

基本的には浅羽は表立っては感情が出ない人間で、何を考えているのかわからない、ということがずっと続いていました。
5話で樹木と記事チェックをしながら、自分のクリスマスのトラウマについて話すシーンでは目が潤んでいたり、少し感情が出ていましたが、それ以外のシーンでは、こういった思わず出てしまったふとした表情やセリフくらいしか表には見えてこない。

これについては2話のブログでも少し書きましたが、そういう本当の感情の見えなさと、ふとした時に見える表情やセリフによって、浅羽の言動はずっとチグハグになってしまうのだけど、それがなんと8話まで続いてしまう。
(でもそのふとした浅羽の表情だったりの子供のような感じが、私は好きなのだけど。笑)
seeen-tomoya.hatenablog.com


そこからの、9話のラスト、涙目になりながら、感情剥き出しの、浅羽の告白。
こんなにもグインと心動かされる、それなのにこんなにもカッコ悪い告白。


倫也さんは、芝居に強弱がものすごくある人だな、ということは前から思ってはいたのだけど、(例えば不協和音の時もそういうことを思った)この浅羽という役は、脚本としても最大限の強弱がつけられているような気がして、あぁもうすごい…しか言葉が出てこないような演技でしたし、これはこの立ち位置だからこそなのだとも思いました。

倫也さんはこのドラマでは基本的にはずっと弱の部分を続けてきていて、だからこそトレンディ感とか中の人みを出しながら、視聴者を引っ張ってこようとしていたのかな?と今になって思います。

強弱については、ここまで強くつけなくても、と正直、前に倫也さんの何かの作品を見たときに思ったことがあったのだけど、今回のこの恋あたでの浅羽の壮大な強弱の付け方を見て、考えを改めました。もう、めちゃくちゃすごかった。本当にすごかった。


最後に倫也さんが浅羽について語っていたことを引用して、本日の感想文を終わります。

(前略)ただ、残念なのは俺がシュッとしたイケメンだったらよかったよね。そこは俺のイメージとか想像力を俺自身が成立させられないところ。(中略)だからこういう役柄の時はいつも、左側だけにオモリが乗っかっている感じなの。それを持ち上げながら、最大限よくするところから始まる。だから、ジャンプの負荷もかかるよね。しょうがない。

(出典:プラスアクト 2020年11月号 P65 株式会社ワニブックス


さて、とうとう最終回。
1話から9話を通じて私がこのドラマに対して思ったことは、3で述べた強弱と、もう一つが対比でした。
大きいところで言うと、浅羽と樹木本社(本部)とコンビニ店舗(現場)といったところでしょうか。
あとは、このドラマは後でこの対比を伏線回収的に使ってもくるような感じなので、とりあえず、澤木は何か制裁を受けてくれ。笑

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~~あとがき的なやつ~~

今週も仕事が忙しく、感想文書くのが遅くなってしまいました…泣
最終回は余裕を持って、リアタイできることを祈ります!!!

これを読んでくださった皆さん!!最終回精一杯楽しみましょうね♡♡♡